家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
有限会社高田製材所 代表取締役 高田豊彦さん
2023.09.11
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所

 

大川家具の歴史とともに
歩み続けてきた老舗製材所

 

筑後川の河口近くに位置する大川市は、日本全国にその名を知られた家具の町。その筑後川の支流にあたる花宗川のそばに、今回の訪問先である有限会社高田製材所はあります。大川で長らく材木店を営む高田製材所は、家具用木材を専門に取り扱う製材所です。この日は、高田豊彦社長自ら、私たち匠研究会のメンバーを快く社内に案内してくださいました。昔は、工場はもっと川に近い場所にあったそうで、大分県の日田で買い入れた木材を丸太にして、イカダに編んで筑後川を下り、花宗川から工場へと運び入れていたのだそうです。

家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所

 

高田製材所は、1950年(昭和25年)に現社長の祖父である高田佐吉さんが創業。会社のロゴは、佐吉さんの『佐』の字をモチーフにしたものが使われています。1960年頃からは輸入材も扱うようになり、工場内には世界各国から輸入した巨大な木材が積んで置かれています。今では伐採が出来なくなった屋久島の大杉の株もありました。人が何人も入れるくらいの株に思わず手を合わせてしまいそうになります。

現社長である豊彦社長は2012年に三代目として社長に就任。今年で11年目を迎える若き経営者です。
しかし、社長就任までの10年間は決して楽な時代ではなかったそうです。大川家具の販売量の減少やリーマンショックでの景気後退など、逆風の連続だったとか。
1990年代初頭をピークに大川の家具業界は縮小を迫られ、当時は数多くあった製材所も今では10社ほどになってしまったそうです。

家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所

 

それでも、三代目はさまざまな経営の工夫を重ね、積極的な会社経営に乗り出しました。家具用の材木をメインに取り扱う高田製材所は、実は、樹種の取り扱いが日本一。その数は250種もあります。確かに、高田製材所の工場内には、私たちが日頃見慣れたスギやヒノキなどの住宅用木材はほとんど見当たらず、ウォールナット、ホワイトオーク他、見たことのないような珍しい家具用の樹種が多種、積み置かれていました。

 

 

自社の強みを生かして
新たな需要を切りひらく

 

工場内には年季の入った製材機が据えられていて、直径が1メートル近い大木がスライスされています。これを天日で干したり、機械の乾燥機に入れたりして、木材から余分な水分を抜いて安定させたあと、逐次出荷されてゆきます。これが家具工場に運ばれて、テーブルの天板などに加工されていくそうです。

大川家具の業界は明確な分業制になっていて、高田製材所のような家具用木材の取り寄せと、一次加工から始まり天板だけを作る工場、突板という薄い表面材を貼ったり輸入したりする工場、家具の組み立てだけをする工場など、たくさんの業種が集結して、「大川」という家具の町を作っています。

ひとつひとつの業種が重要な役割を果たしているんですね。高田製材所はそのサプライチェーンの、一番スタート地点に位置づけられる職種になるわけです。工場内は本当にたくさんの樹種であふれていました。

 

次に、工場の一画にあるショールーム『木彩館』に案内していただきました。製材所だけあって全てが木造、建物自体がショールームのような存在です。ここには、高田製材所が取り扱うさまざまな樹種が、最終的に美しく加工された完成品として展示されています。工場ではただの材木にしか見えなかったたくさんの木材が、磨き上げられて美しく樹種を主張しています。また、造りたい家具のイメージで樹種によって色や重さが違ってくるため、世界の木材のサンプルをみれば家具だけでなく、楽器や卓球のラケットまで、用途に合わせた製材を選ぶことができます。これも樹種の取り扱いが多いからできることです。
品質にもこだわって、仕入れや製材を行っているとおっしゃっていました。

原木が少なくなってきていることもあり、今後は国内でしかできないことや、販路を全国に拡大することを目指していると語ってくださいました。

 

 

家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所

ショールーム『⽊彩館』にある世界の銘⽊250 種の⽊材サンプル

 

 

 

家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
製材の流れを教えてくださる高田社長
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
この大木をスライスしていきます
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ショールームに並ぶ加工済みの 一枚板天板
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
今では見かけることが少なくなったコクタン
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
家具・建具・ツキ板等の使用例
家具の町を支える 家具用・内装用木材専門の製材所
乾燥機に入っていく木材

事業内容 木材・木製品製造業

代表者  高田豊彦

会社名  有限会社高田製材所

住所   福岡県大川市小保802

電話   0944-87-6568

Mail   takada@mokuzaikan.com

URL   https://mokuzaikan.com